枕が恋しい日々

より視覚と簡潔さが求められる時代に適応できずにいるテキストブログ

私の耳の中の、YEAHおじさん

エイプリルフールだからと言って、「カワイイはつくれる」って言ったらおこられそう。

 

 

 

 

 

ジャズライブ再び。

以前もサックスを習っている先生のライブに同期2人と行ったことがある。

http://iamfroginstomach.hatenablog.com/entries/2015/10/08

お客さんが合計四人だったことは未だに覚えている。

月に2回くらいは色んなところでライブをやっているそうなので、

レッスン後に「この前のライブはどうだったんですか」と聞いてみると

「この前は満員」「まぁまぁの入りだったね」とか言ってたので、まぁタイミングもあるんだろう。

 

 

ジャズバーでのライブだと、大体ミュージックチャージとドリンク料金がかかるのだけど

今回はミュージックチャージなしで聴けるとのことで行くことに。

ミュージックチャージで3000円とかかかったら高いんだもん。

そして曲が始まったが、ミートソースを食べたあと急激に眠くなり、うとうとしながら聴いてた。

弟子ながらなかなかの不肖っぷりである。

 

 

 

YEAH

眠くなっちゃいかんなぁと思って背筋を伸ばして演奏を聴いてみると、途中でたまに声が聞こえる。

自分の座っているところから遠くから、曲の中で盛り上がっているなぁっていうときに「YEAH」って聞こえてくる。

演奏より発信源に耳を澄ませ、「YEAH」と聞こえた場所を見てみると腕組みをしているおじさんが言っているようだ。

「YEAHおじさん」だ。

こうなると気になって仕方ない。

ジャズライブは2回目で、更にお客さんが多少いる状況が初めてなので、

ジャズライブというのはこういうものなのだろうか。

曲に合わせて指を鳴らさざるを得ないんだろう「指パッチンおばさん」もいる。

同時に小刻みに首を揺らしていた。ジャズなので「ンタンタ」のリズムである。

なんだか、こういう風にするのがマナーなんだろうか。わからない。

 

 

 

うーむ先生の演奏は本物だなーたまにやる気ないときあるなーと不肖の弟子が偉そうに思いながらも、

YEAHおじさんに目と耳が離せなかった。

どうやら盛り上がっているときに「YEAH」と言い、

更に盛り上がっちゃうと「FOOOOOOOO」「OAAHHHHHHHH

たまに変化球で「ウェア⤴」ってくる。語尾は上がる。

そしてベースのソロとか、低音で盛り上がっているときは「セェイ⤵」と短く締める。

 

 

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YEAHおじさんイメージ図(画力の限界)

 

外国人のお客さんも3人組でいた。後から聞こえてきた会話ではカリフォルニアから来たらしい。

外国人の人はノッてても「YEAH」とか言ってなかった。

YEAHって言ってるのはYEAHおじさんだけである。

紺色ストライプのベストを着て、頑強に腕を組み、たまに小刻みにうなづいて何かを確認し、無表情に「YEAH」って言うYEAHおじさん。

YEAHおじさんにはジャズがなんたるかが、きっと分かるのだろう。

俺にはまだまだ分からんことが多い。

しかしやっぱり音楽はやる方がきっと楽しい。

俺もいつか言われるようにサックスの練習頑張ってみるよ。

おじさんに、「イェア」って。低い声で。