走る病原菌
新年になってました。
あけましておめでとうございます。
今年もありがとうございました。
来年もまたお会いしましょう。
それではまた。
さて、プレゼントをもらった。
生まれて初めてのインフルエンザ。A型。
今までかかったことがないから、自分にはよほどの免疫力があるのだろうと根拠のない自負をもっていたら、
ちょっと忙しくしてたらあっという間にかかってた。自らに負けた。
あまり病気になったことがないのが自慢だったのだけれど、
去年から思えば風邪ひいたりウイルス性胃腸炎になったりジャガイモの芽を剥かずにカレー作ってみたら体しびれたことあったり散々だ。
ジャガイモの芽にはソラニンという毒があって食べすぎると危ない。しかも耐熱性。
自ら作ったもので食あたりするっていうね。
なんだか悔しいからジャガイモだけ丹念に取ってそのカレーは食った。
またしびれるんじゃないかとビビりながら。お、俺は自分に負けんぞ!と思いながら。この時点で色んなものに負けてる気がする。
自分がかかった病気ってなんかあったかなぁと思い出してみても、あまり思い出せない。
物心つく前に「あんた肺炎で死にかけてたよ」とは母から聞いたことはあるが、
まあ生きてるしなぁ。
でも、小学生のころ、お腹がとても弱くて。
一時間目の授業の途中がとてもお腹が痛くなりがちだった。
「先生、トイレいってきます」
とよく言う子どもではあった。
幸いうんこまんとか言われて・・・ない・・・とは・・・思うのだけど・・・
自分が小学生のころってのはどうしようもなくて。
サッカーのスポーツ少年団に入っていた。
先に入ってた兄の影響で、うーん、じゃあサッカーやってみよ、ということで。
クラブとか習い事とか、何を始めるかは自発性を促されたのだと思うが、
あんだけ休日も家族でサッカー漬けならサッカー以外に選択肢なかったんじゃないかと幼心に思っていたけど。
実際そのときサッカー好きかっていうと、まったくそうではなくて。
行きたくなくて嫌で嫌で仕方がなかった。
お腹が弱い性質を利用して、「あああああああお腹が痛いいいいいいいい」って感じでサッカーに行きたがらなかった。
いいから行けという母親を「鬼か。鬼なのか。」と思っていた。
一度は本当だったけれど、どうしても信じてもらえなかったことがショックで。
厳しいことで有名だった保健室の先生になぜか「お腹が痛いと言っても信じてくれないんです。。。」と人生相談をしたことを覚えている。
厳しい先生も神妙な顔でそうなのね…と。そのあとお子さん本当にお腹痛いみたいですよ、と親に話してくれたそうだった。
翌日、母から「今日は休んでもいいよ」と、サッカーの練習を休ませてもらったけれど、
なんだか罪悪感がとても残ったのでそれ以来練習を休まなくなった。
あまりお腹も痛くならなくなった。
心の持ちようである。
サッカーも5年生になって自分が身長高くなったらようやく楽しくなった。
まぁそういうなんてことのない小学生だった。
そんな内向きまっしぐら少年もそれなりに内向きたまには心開く社会人になり、
仕事大好きアイデア出すのたのしーなーという周りから見れば変な人になった。
ここ最近早め早めに後先の仕事終わらせようとして全力をかけてたら道半ばでインフルエンザにかかった。
おかしいな、と思って午後休とらせてもらって病院に行ったら珍しく熱が高かった。
溶連菌かインフルエンザですねーと言われ、
「よーし溶連菌こい!溶連菌!インフルだと会社いけん!やばい!溶連菌でいいよ!」
と思ってたけどあえなくA型インフルとの診察結果。
5日間は外でないで安静にしてくださいね。会社に行くのもダメ。
と言われ、なんだか居場所がなくなるような不安感。
色んな人にインフルの報告して、仕事関連の方に移ってませんようにと願いながらメール。
上司にはご迷惑をかけてしまい申し訳ありません、と。
色々楽しみにしてた週末の予定もパァになり、何やってんだかなぁって。
先輩たちにはドンマイと言われ、申し訳なさとわざわざ声かけてくれるありがたさと。
ひたすらに寝て、身体によさそうなもの作って食って。
悪寒と倦怠感も取れてきて、ようやく身体からウイルスが排出されている感じ。
治りかけの状態が一番性質が悪く、体を動かしたくなる。
でも自分が出かけると感染源がウイルスまき散らすことになる。
あーランニングでもしたい。
走る病原菌。
すごい、走る病原菌という言葉から世の中に必要とされていない感があふれ出てる。
まぁものすごい迷惑だわな。病原菌走ってるんだもん。二足歩行で。地に足着けて。しっかり腕振って。たすきかけて。短パン履いて。瞬足履いて。給水地点は逃さないように。サングラスは放り投げて。応援を力にして。発症しなかった溶連菌のことも思い浮かべて。辛い練習も思い出して。お前の分も頑張るからなって。涙を飲んでーーーー
でも走る病原菌なんてあだ名つけられたらしばらく部屋で体育座りして落ち込むと思う。
そんな俺に、家族がつけたあだ名が「インフルボーイ」
実家から支援物資はたくさん届いたので、
心配してくれているのだろうけど。
インフルボーイて。あだ名て。
インフルボーイは今日も早く寝ます。
おやすみなさい。27歳です。ボーイでもない。
〆
走る病原菌のイラスト化に断念。(画力の限界)