枕が恋しい日々

より視覚と簡潔さが求められる時代に適応できずにいるテキストブログ

推薦入試で自分を推薦できない人の話。

お題「わたしの黒歴史」

 

 

「あなたが中学時代に一番力を入れたことを教えてください」

 

 

 

 

 

高校の推薦入試。

俺は題名に、こう書いた。 

 

 

漢字検定2級を取ったこと」

 

 

 

 

いかに中学時代に漢字検定2級を取るのが難しいことか。周りからは「お前には無理だ」と言われながらッ!諦めずに!コツコツ勉強!千里の道も一歩から!友情ゥ!努力ッ!勝利ェ!合格ゥウ!次は準一級を目指します!以上!

 

話を膨らます能力だけは認められてもいいと思うんだよな。400字だか800字だか、結構頑張ったよ?

あとろくに練習していなかった面接で、サッカーやってたことを聞かれ、「ぜ、ぜ全試合で得点してました。」とか言ってしまった俺も知らないスタープレーヤーがここに。ちなみにポジションはディフェンスやってました。全試合得点とかすげーな。

制限時間90分くらいのところ30分程度しかかからなかった小論文、高揚しかなかった面接が終わり、鼻息荒く、なぜか完全に勝利したとしか思えない気持ちになり、俺の次の順番の面接のやつにはこう言ってやったよ。「大丈夫、余裕だから、緊張しないで、頑張って。」

家に帰ったら、玄関をガラッと開けて、ただいまも言わないで母にこう言ってやったよ。「俺、たぶん受かったわぁ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

格通知の掲示板には俺の番号はなく、俺が声をかけた、次の番号の奴が受かってた。

「ねえ、あの子無表情だけど受かったのかな?落ちたのかな?」

憧れの先輩になったかもしれないソフトボール部の先輩がこちらに聞こえるようなひそひそ話をしているのが聞こえた。落ちてた。家に帰った。母に告げた。落ちてた。

 

 

 

 

 

 

面接はガチガチに緊張しててハイになってたのはあるけど、小論文はもう少しどうにかならなかっただろうか。

みんな部活動のこととか書いてたのかな。

頑張ったことといえばアストロノーカってゲームで宇宙一大きいゴボウ作ろうとしてたりしてたくらいしか思い当たらないよ。

あと当時はまってたMapleStoryってオンラインゲームで頑張って12時間経験値をソロ狩りで上げ続けてたこととか。

漢字好きだったんだけどなぁ。スケール小っちゃかったんかなぁ。

 

 

 

 

ちなみにそのあと勉強頑張ったかといえばそうでもなく、ぬるりと推薦入試に落ちた学校に普通に入試で受かって入りました。

俺が声をかけた面接の次の番号のやつは同じ部活動で力を入れていきましたとさ。

めでたいめでたい。

そしてその高校の卒業式前にあんなことするなんてね。

そのお話はまた今度。