真っ白な景色に誘われて
以前そういえば次はこれ書こうと思っていたことがあったけど放っておいてしまっていた。
年貢として納めておこう。
高校2年生の時のクラスは、最初のうちは仲良くなれそうになれない人たちばっかりなんじゃないかと、とても不安だった。
唯一、1年生の時から仲の良かったジャガーと呼んでいた男だけは一緒だった。
「ジャガー」
というとそういえば初めて聞く人には何その名前、となると思うけれど、
名前が「じゅんいち」で、当時ジャンプで連載していた「ピューと吹く!ジャガー」に出てくるジャガージュン市から取ってなぜかジャガーと呼んでいた。
慣れてしまっていたので全然気にしてなかったのだけれども、
大学卒業くらいからいきなり人前で「ジャガー」と呼ぶのはどうかと気づき始め、友達の「じゅんち」という呼び方にシフトした。お互いジジイになったらあえてジャガーと呼びたいが。
ちなみに俺は高校生のときはサッカーで色黒に日焼けしてたら「中東の兵士みたいだな」とインド人みたいな顔の男から「イスラエル」と呼ばれていた。それを聞いてガハハと豪快に笑うゴリラみたいなキョウヘイという男はフィリピン人のハーフだった。国際色豊かだった。
そんなジャガーも結婚した。
ありがたいことに結婚式に呼んでもらい、体と目線を固定したまま首を回すこともできるインド人みたいな友達と秋田へと向かった。
それがこの前のこと。
iamfroginstomach.hatenablog.com
結婚式二次会の帰り、最後に出口で送り出してくれたジャガーが、奥さんに「これがあの話の人だよ」とささやくと、
奥さんから「あー!あの〇ー〇の人かー!!」と驚かれた。
あぁそんなことがあったなあ・・・ と思い出したことがあった。
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高校2年生のとき、体育の科目は男子は柔道、女子はダンスだった。
女子がどのようなダンスをしていたのかは知る権利を行使するべきであったが内気なので聞くことはなかった。
当時は「女子と話すとかあいつすげえな・・・」って思う男子です。今も根本はそんな変わってないけど。
創作ダンスとか聞いたことあったけど何作り出すんだ。ココリコ田中のコンテンポラリーダンスみたいなものか。
https://www.youtube.com/watch?v=s1TjFUtmUcE
詳しくは上の動画でどうぞ。後悔するかもしれんぞ。
柔道は顔が怖くて熊みたいな先生が担当だった。
怖いことで有名なので、ズル休みなんてできない。
そんなことしようものなら放課後まで延々と前回り受け身とかさせられそうな厳しい人だ。というか熊だ。もはや熊。
そんな厳しいと聞いている熊の初めての授業があった。
持ち物は柔道着。当然だ。
買って以来ほぼ部屋の押し入れに詰め込んだだけの柔道着は探すのが面倒で、
上着と帯とかを見つけてバッグに放り込んだ。
柔道の授業が始まったのはいつ頃だったか。
夏よりは前だったような気もする。
高校2年生での同級生も慣れてくると、面白い人たちばかりだった。
バスケ部の人が多くて、最初は身内感が強くて怖かったのだけれども、
いざ身内感が広がってフラットになると気の置けない人たちばかりだった。
とは言ってもまだまだクラスが始まって初期段階。
前のクラスの人たちに話ししに行ったり、もう少しなじむには時間が必要だった。
「柔道だりーなー」「あつみ先生だったっけ、熊みたいな」「熊みたいだよなー」
とか言いつつ更衣室に柔道着に着替えに行こうとしていた。
柔道着のセットだけを持っていこうとする。
上着を持った、帯も持った、
でも。
柔道着の下がやたら長い。
バッグから取り出すとびろびろと伸びる。
なんだこれ。
あれ。
これ。
ベッドのシーツだった。
教室で取り出すまでまったく気づかなかった。
そう、怖いと有名な熊のような先生の初授業に柔道着と間違えてベッドのシーツを持ってきた男がここに現れたのだ。
周りにはくっそ笑われ、なんとかして履こうとしてもさすがに履けない。というか履物ではない。いっそのこと新しい柔道着スタイルということでもいいのではないかと思ったのだけれども、先生が怖いのでおとなしく白状しに行くことになった。
「先生、柔道着と間違えてシーツ持ってきちゃったんですが・・・」
「お、おう・・・じゃあ今日は休みだな。次から気をつけろよ・・・」
無事に休めた。
休めたが、気は休まらなかった。
クラスメイトとは、これがきっかけかは知らないけれど、一層仲良くなれた。
そう、過去にこんな出来事があり、
ジャガーの奥さんには二次会の帰りにこう言われたのだ。
奥さん
「あー!あの"シーツ"の人かー!!」
言われた瞬間、ぶわーーっと教室でカバンから取り出したベッドの真っ白なシーツのシーンが頭をよぎり、色鮮やかに思い出した。
笑い話である。
さて、お題はお題「カウントダウンの過ごし方」
前回り受け身でも、しようかな。
〆